黒川博行の【厄病神シリーズ】浪速の凸凹コンビの順番や特徴を徹底解説!

この記事では、黒川博行の大人気小説「厄病神シリーズ」について紹介していきます。

読むべき順番やシリーズの魅力について触れておりますので、これから読もうとしている方に最適な内容となっております。

また『厄病神シリーズ』は電子書籍で読むことが可能です。もちろん紙には紙の良さがありますが、安く買えたり場所を取らなかったりと電子書籍のメリットもあります。是非平行してご利用ください。

『厄病神シリーズ』の概要

建設コンサルタント・二宮啓之の生業は、建設現場でのヤクザ絡みのトラブル処理。借金に苦しむ生活の中、産業廃棄物処理場をめぐる高額の依頼に飛びつくが、カネの匂いをかぎつけたヤクザの桑原保彦と共闘することに。建設会社、市議会議員、極道。巨額の利権に群がる悪党たちを相手に、ふたりは事件の真相に近づくが―。
「BOOK」データベースより引用

1997年、『厄病神』というタイトルで刊行された、大阪を舞台にした暴力団組員桑原と、建設コンサルタント二宮、二人を主人公にしたハードボイルド小説。こちらが記念すべきシリーズ1作目となります。

この作品を皮切りに桑原と二宮、コンビの活躍を描くシリーズものとして人気を博していきます。1作目のタイトルから「厄病神シリーズ」として認知されることになります。

2014年には、5作目の『破門』で直木賞を受賞したことでも有名です。下記記事でも紹介しています。

 

『厄病神シリーズ』の順番

1997年の『厄病神』から、今日まで7作品が発表されています。刊行順に並べると以下のようになります。

なお時系列は刊行順に沿っているので、そのままの順番で読むのが良いでしょう。

1.『厄病神』(1997)
2.『国境』(2001)
3.『暗礁』(2005)
4.『螻蛄』(2009)
5.『破門』(2014)
6.『喧嘩』(2016)
7.『泥濘』(2018)

 

『厄病神シリーズ』の特徴

ヤクザが蔓延る暴力と欲望の世界-。こんなキャッチを付けられても幅広い世代から人気を得ているのは、幾つかの理由があります。あくまで個人的な意見にはなりますが、特徴を何点かまとめてみました。

1.関西暴力団の世界を知ることが出来る

まずはなんといっても、関西圏を中心に暴力と欲望が渦巻く極道の世界の実態が詳細に描かれていることが特徴の一つです。

もちろんフィクションではありますが、組の中の権力争い、組同士のいざこざなど裏社会の魅力がたっぷり詰まっています。中でもイケイケの極道と評判の桑原のゴロマキシーンは迫力満点です。

また極道全盛期から、暴対法施工後シノギに苦しむヤクザの姿を描いたりと、シリーズを追うごとに時代の移り変わりを感じることが出来るのも良いですね。

 

2.大阪弁の小気味良いやり取り

シリーズの主人公である桑原と二宮、二人のコテコテの関西弁による会話の応酬はシリーズの大きな特徴と言えるでしょう。

どこかコミカルな会話はシリアスなシーンでもなぜかクスッと笑えてしまうほど。「疫病神」と言いつつなんだかんだ腐れ縁な二人の関係性もよく現れていて、自然とページをめくる手が止まりません。

 

3.二人の冒険活劇的な立ち回り

舞台はシリーズを通して大阪ではありますが、金の匂いがすれば日本国内、そして国外にも飛んでいくのがこのコンビ。二人のフットワークの軽さもシリーズの幅を広げていると言えるでしょう。

2作目の『国境』では詐欺師を追いかけ北朝鮮へ。スリリングな潜入シーンはまさに手に汗握る展開の連続です。

5作目『破門』では失踪した映画プロデューサーを追いかけマカオへ。カジノを楽しみつつ捜索を行う二人のエンターテイメントっぷりは最高です。

 

終わりに

黒川博行の「疫病神シリーズ」を紹介しました。

シリーズ4作目『螻蛄』、5作目『破門』はテレビドラマ化や映画化もしている人気シリーズです。ぜひ原作と合わせてご覧ください。

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