ダンスを題材にした漫画はいくつもありますが、ダンスと一口に言っても社交ダンスやヒッピホップなど、ジャンルは様々です。
クラシックバレエなんかもダンスの一種ですが、スポーツかと言われると少し違いますよね。あくまで個人的な解釈ですが、過去スポーツ漫画のおすすめ記事なども書いてきましたが、その括りに入れるのは抵抗があり、紹介できなかった作品があります。
一方でダンスやバレエを題材にした漫画には名作が多く、今回この記事でまとめてみることにしました。
おすすめのダンス・バレエ漫画を10作品厳選紹介する
・『昴』/完結
激しくもはかなく、そして美しい、命を削る魂のバレエ! 世界に羽ばたく舞姫・すばるの伝説が今、始まる…!!
週間スピリッツで連載されていた、曽田正人氏によるバレエを題材とした漫画。
悲しき幼少時代を過ごした少女が、とあるきっかけでバレエの世界に飛び込み、自身の才能を昇華させていく。
この作者は孤高の天才を描くのが本当にうまい。ともすると共感出来ない危険性もあるが、主人公のバレエに賭ける熱意やふとした拍子に見せる人間味など、魅力たっぷりに描くことでそれを楽々超えてくる。
5年間の中断の後、『MOON -昴 ソリチュード スタンディング-』として連載再開。単行本9巻(『昴』11巻と合わせて計20冊)で連載終了、完結となっている。
・『ダンス・ダンス・ダンスール』/連載中
主人公・村尾潤平は中学二年生。幼い頃にバレエに魅了されるも、父の死をきっかけに「男らしくならねば」とその道を諦める。バレエへの未練を隠しながら格闘技・ジークンドーを習い、クラスの人気者となった潤平だが、彼の前に、ある日転校生の美少女・五代都が現れる。
母親がバレエスタジオを経営する都に、バレエへの興味を見抜かれ、一緒にやろうよと誘われるが――!?
週間スピリッツで連載中、幼い頃に一度あきらめたバレエの道を、とあるクラスメイトとの出会いをきっかけに再び志す少年の物語。
バレエやダンスを題材にした漫画の中でも、少年漫画かと思うほどとにかく作品全体に浮遊する熱量がすごい。
バレエを愛し、踊りを楽しむことをこれでもかと表情で語ってくる。迫力あるバレエ描写に加えてストレートな感情表現も多く、熱血スポーツ漫画と言っても良いかもしれない。
・『ボールルームヘようこそ』/連載中
平凡な中学生、富士田多々良は社交ダンスの世界と出会い、徐々にその才能を開花させてゆく!唯一無二のダンススポーツ青春譚!!
月刊少年マガジンで連載中。プロダンサーの仙石とクラスメイトのしずく、二人の演技に見せられた気弱な中学生富士田多々良が、競技ダンスの道へと足を踏み入れるというストーリー。
二人以外にもたくさんの強敵や仲間たちに刺激を受けながら、一心不乱にダンスを楽しみ上手くなっていく過程がグッド
また中学時代はクラスメイトにいじめられていた主人公が徐々に自我を出し、自信を付けていき顔つきまで変わるほど成長していくのが見て取れる
・『絢爛たるグランドセーヌ』/連載中
優れた観察眼と実行力を備えた少女・奏(かなで)。絢爛たるバレエの世界に魅了された少女は、踊ることの楽しさに目覚め、やがては、世界のグランドセーヌ<大舞台>へと駆けあがっていく。
チャンピオンREDという月刊少年誌に連載中のクラシックバレエのプロを目指す少女たちの物語。少女漫画風のキャラデザでありながらチャンピオン系列での連載ということもあり、王道スポーツ漫画風の側面を持つ作品。
同時に習い事から将来へ、バレエを習う少女たちの内面にも踏み込まれていて、更には周囲の支えや両親の金銭面での支援など、クラシックバレエを志す家庭のリアルな実態を描いた一面も見ることが出来る。
監修は舞踊評論家として知られる村山久美子氏で、線が綺麗でしっかりしたバレエシーンは他の漫画に比べても一歩抜きん出た部分があると感じる。
・『背すじをピン!と~鹿高競技ダンス部へようこそ~』/完結
部活紹介で競技ダンス部の華麗なパフォーマンスに感動した高校一年の土屋雅春は、体験入部で同じく未経験の亘理英里と出会う。未知の世界へ踏み出した二人を待つのは!? 青春部活ストーリー、ここに開幕!
週間少年ジャンプで連載されていた、高校生による競技ダンスをテーマにした漫画。
競技ダンスの特徴である男女ペアに焦点を当て、各組ごとに異なる男女の関係性をうまく描いており、それが魅力あるライバルたちの描写にも繋がっている。
また高校生の部活動らしく、先輩後輩や同学年との絆もしっかりと描かれており、ジャンプならではの友情・青春要素もバッチリと含まれている。
後半の全国大会でのダンス描写はたっぷりとページを割き迫力あるシーンの連続。綾辻嬢覚醒の瞬間はたまらない。
・『ワンダンス』/連載中
自分の気持ちを抑えて、周りに合わせて生活している小谷花木(こたに かぼく)。そんな彼が惹かれたのは、人目を気にせずダンスに没頭する湾田光莉(わんだ ひかり)。彼女と一緒に踊るために、未経験のダンスに挑む! 部活、勉強、就職、友達、恋愛。必要なことって何?無駄なことやってどうなるの?いやいや、君の青春は、自由に踊って全然いいんだ。2人が挑むフリースタイルなダンスと恋!
月刊アフタヌーンで連載中。自分の本当にやりたいことを、一緒にやりたい人と一緒に。そんな想いでダンス部に入部する男子高校生の物語。
(個人的に馴染みはないが)最近の高校生にとっては身近にある高校ダンス部の現状を上手く描きつつ、作中の解説もしっかりとしているので知識が無い人もちゃんとストーリーに入っていける。
ダンスの動きを表現する描き方は独特だが、まるでリズムが聞こえるかと思えるほど躍動感たっぷり。
・『かげき少女』/連載中
「渡辺さらさ、オスカル様になります!」大正時代に創設され、未婚の女性だけで構成された『紅華歌劇団』。その音楽学校に入学した少女たちの青春が、幕を開ける──! 予科生の授業が講義ばかりで辟易としているさらさ達は、実習をしたいと講師に申し出て…?
女性漫画雑誌「メロディ」で大好評連載中の少女漫画。
宝塚歌劇団をモデルとした『紅華歌劇団』、その団員育成のための音楽学校に100期生として入学した渡辺さらさと仲間たちの友情と生v長を描いた作品。
ダンスに特化した作品ではないけれど、観劇の世界という意味では踊りは外せないし実際に授業でも習う描写はあるのでランクイン。
音楽学校の合格発表&入学当初からの物語を知りたい方は、『かげきしょうじょ!!シーズンゼロ』を先に読むべし。
・『BUTTER!』/完結
舞台は高校の社交ダンス部。元気女子・夏とオタク男子・端場が、ひょんなことからペアを組むことに! 反りが合わない夏と端場だが、社交ダンスは2人で1つ。衝突や和解を繰り返しつつ、ペアでしか味わえない喜びや興奮を獲得していく……! いたたまれないけど、いとおしい。実力派気鋭・ヤマシタトモコが熱筆する、誰もが共感する青春ダンス漫画!
ヒッピホップダンスに憧れる女子高生が、ダンス違いで誤って社交ダンス部に入部してしまう、というストーリー。同じく社交ダンス初心者の同級生とともに、次第に社交ダンスの世界にのめり込んでいく。月刊アフタヌーンで連載されていたが、絵や内容は少女漫画のような作風。
コンプレックスや性格難、主人公含めたダンス部メンバーは各々一癖ある連中だが、それにより生まれる歪みを一つずつ乗り越えて団結していく。やや消化不良な終わり方ではあるものの、6巻でうまくまとめた作品と言える。
・『セクシー田中さん』/連載中
優秀な経理部員だけどアラフォー地味女の田中さん。婚活に励む23歳OL・朱里は最近そんな田中さんが気になって仕方ない…そしてついに、その素顔
はまさかのセクシー○○○〇であることを発見!すっかり田中さんのファンになってしまった朱里は、婚活そっちのけで田中さんの追っかけと化すが…!?
会社では地味なメガネ姿の独身アラフォー女性田中さんが、実はベリーダンスを趣味としていた!というストーリー。
『砂時計』で有名な芦原妃名子氏作で、メインは大人の恋愛なのだが、そこにダンスがアクセントとして絡んでくる展開が面白い。
人が何かを始めるのに遅いことはない、と思わせてくれる作品。
・『10DANCE』/連載中
杉木信也と鈴木信也は、それぞれスタンダードとラテンダンスの日本チャンピオン。杉木からの提案で二人は互いの専門分野を教え合い、10種のダンスで競う「10ダンス」に挑むことになった。深夜の教室で行われる二人だけのレッスン。時にぶつかり、時に認め合う。鈴木と杉木、二人の行く道は果たして――。
競技ダンスにおける2つの種目、スタンダードとラテン。それぞれの日本チャンピオンがスタンダードとラテンの両方のスキルを必要とする「10DANCE」に挑むというお話。
競技ダンスが題材ではあるが、実は2人の信也によるBL要素が含まれている。
実は以前は他の出版社から刊行されておりがっつりBL漫画だったというが、一般誌での連載となり、BL要素は割と薄めになっている。
ダンスに主軸が置かれているため、BLが苦手だったり読んだことがない人でも十分読める内容である。
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