少年漫画や青年漫画と比べて、少女漫画は広く世間(特に男性読者)に知られる機会が少ないように思います。
ジャンプやマガジンを定期購読している人はいても、リボンやちゃおを読んでますって人はあまり聞いたことないですよね。
加えて時に非現実的とも取れる恋愛描写が、さらに男性読者を遠のかせている要因かもしれませんが、そんな少女漫画にも老若男女共通しておすすめできる作品がたくさんあります!!
ということで、男性にもおすすめできる少女漫画を、今回は4ジャンル計20作品紹介していきます。
◆『青春・熱血系』おすすめ少女漫画
部活動に焦点を当てたり、少女漫画と言いつつもどこか少年漫画の要素も含まれた作品たちをピックアップしています。
その中でも恋愛要素が必ず入ってくるのが少女漫画らしいといえばらしいです。
第1位『ちはやふる』/末次由紀(連載中)
「競技かるた」を題材にした、かるた部で全国制覇を目指す高校生たちの物語。
主人公をはじめキャラが個性豊かであり、彼らによる青春・恋愛模様が色濃く描かれる。またそれだけでなくかるたを取る描写はとても迫力があります。
今ノリにノッている少女漫画。広瀬すずさん主演の映画版もとっても面白いので、おすすめです。
第2位『のだめカンタービレ』/二ノ宮知子(完結済)
音大ピアノ科所属、指揮者を目指す主人公が、同じピアノ科の仲間と出会い、人間的にも音楽的にも成長していく物語。
千秋とのだめのじゃれ合うシーンはとてもユーモラスだけど、要所はしっかり締めてくるし、もちろん音楽漫画としてもクオリティはとても高いです。
原作に留まらずアニメ・ドラマ・映画と多数メディア化され、いずれもヒットした作品です。
第3位『坂道のアポロン』小玉ユキ/(完結済)
戦後の長崎を舞台に、東京から転校してきた高校生がジャズと出会い、音楽を通して友情を深めていく物語。
内気な主人公が、ジャズによって徐々に人との関わりを深めていく青春物語だが、少女漫画ということで恋愛要素も多く含まれています。
第4位『青空エール』/河原和音(完結済)
吹奏楽の名門高校に入学した主人公が、野球部の男子学生を応援するため部活に打ち込んでいく青春要素強めの恋愛漫画。
吹奏楽部の厳しい練習や人間関係の描写が多いためこのジャンルに入れましたが、もちろん野球部の彼との恋愛模様も見所です。
夏、甲子園の季節になると読みたくなる少女漫画です。
第5位『花ざかりの君たちへ』/中条比紗也(完結済)
憧れの高跳び選手を追って、男子校に潜入入学してしまった帰国子女の女子高生と仲間たちを描いた作品。
恋愛要素も強いけど、男子校の個性豊かな仲間たち(全員超絶イケメン)との絡みや、陸上の描写もそこそこ多いので青春モノとしてランクイン。
登場人物の苗字は皆関西の駅名・地名からきている。ドラマ化を期に発売された完全版(愛蔵版)にはその後の読み切りも収録されているのでおすすめです。
◆『恋愛系』おすすめ少女漫画
少女漫画といえば恋愛漫画。ということでまずは恋愛に特化した作品をピックアップ。
第1位『砂時計』/芦原妃名子(完結済)
賛否両論あるでしょうが、初読で個人的に一番感動出来た作品なので、1位にランクイン。
両親の離婚を期に東京から島根へ引っ越してきた主人公が、身近な人の死を乗り越えて幸せを追い求める作品。何よりも登場人物の心情がとてもよく描かれいてつい感情移入してしまいます。
タイトルにもなっている砂時計は、島根のサンドミュージアムにある巨大な砂時計からきており、物語のキーとなっています。
第2位『君に届け』/椎名軽穂(完結済)
地味で暗く貞子と呼ばれる女子と爽やかイケメン男子の恋愛や、彼らの高校生活を通した青春模様を描いた物語。
貞子、実は可愛いじゃん的なツッコミは置いておいて、登場人物が皆爽やかであるのが特徴。読んでいて優しい気持ちになれる少女漫画。
第3位『花より男子』/神尾葉子(完結済)
通称、「花男(はなだん)」。お金持ち学校に入学した主人公が、”F4“と呼ばれる御曹司グループやその取り巻き連中によるいじめを受けながら奮闘する学園恋愛漫画。
“F4″と主人公のキャラが強烈で引き込まれるし、恋愛だけじゃなく差別やいじめ、ギャグやコメディと色々な要素が含まれている。往年の名作といった位置づけの少女漫画。
第4位『正しい恋愛のススメ』/一条ゆかり(休載中)
『有閑倶楽部』などで有名な一条ゆかり先生による、恋愛指南書のようなタイトルの恋愛漫画。
少女漫画なのに、まるで年頃の男子をターゲットに描かれたようなストーリーや、魅力的な年上女性が男心をくすぐる。
中々キワドイ表現も登場したり、ぶっ飛んでる部分もあるので賛否両論ではある気がします。
第5位『恋愛カタログ』/永田正美(完結済)
この世の全ての女子が共感しそうな、良い意味で大衆向けの恋愛漫画。
そんな奴いないわ、、と突っ込まずにはいられない爽やかイケメン高田くん。でもこれが少女漫画の王道だと言われればそれも納得。ストーリー自体は安定して読める面白さですし。
◆『ヒューマン系』おすすめ少女漫画
続いては家族愛などに焦点を当てた感動系の作品をピックアップ。少女漫画で泣けるのは恋愛だけじゃありませんよ!
第1位『海街diary』/吉田秋生(完結済)
異母兄弟である四姉妹と彼女たちに関わる人物の、日常を描いた物語。
舞台となる鎌倉・湘南地方の情景や、そこに住む人々の感情の機微が細やかに描かれている。幅広い年代にお勧めできる作品です。
第2位『愛してるぜベイベ』/槙ようこ(完結済)
親が蒸発してしまった5歳の従姉妹の面倒を、主人公である男子高校生が見ることになる、という物語。
とにかくゆずゆが可愛い、可愛すぎる。そしてラストシーンは何度読んでも泣ける。ひたすら泣ける。
第3位『夏目友人帳』/緑川ゆき(完結済)
妖怪が見える、という特殊な能力を持った少年が、トラブルに巻き込まれながらも用心棒「ニャンコ先生」とともに死別した実母の秘密を明らかにしていく物語。
ファンタジー要素が強いのでこのジャンル分けが正しいかは正直疑問なんですが、、ストーリーがしっかりしているし心温まる物語として完成度が高いのでよしとします。アニメ版も是非。
第4位『かくかくしかじか』/東村アキコ(完結済)
作者の東村アキコが幼少時代の生い立ちから、有名漫画家になるまでを描いた自伝的エッセイ漫画。
笑いあり涙あり、全5巻というちょうどいい短さも相まって、サクッと読めて元気の出る漫画です。
第5位『うさぎドロップ』/宇仁田ゆみ(完結済)
祖父の隠し子である幼女”りん”を、ひょんなことからアラサー独身男”ダイキチ”が育てることになる、家族の物語。
ただただ可愛いりんが成長していく様を見るのはなんとも心温まりますが、ラストは賛否別れる結末。受け入れられない人がいるのも無理はないですけどね。。
◆『その他』おすすめ少女漫画
最後はジャンル「その他」ということで、SFやハードボイルドといった恋愛漫画から一線を画している作品を中心に紹介していきます。
第1位『7seeds』/田村由美(完結済)
月刊誌を渡り歩き(と言っても2種類)15年以上の連載期間を経て完結したSF漫画。
人類滅亡を危惧した政府によって冷凍保存され、未来へ放出された若者たちの群像劇。
未来の日本という舞台設定に、複数の主人公を見事にかきわける状況描写、本当に少女漫画?!と思わせる名作です。
第2位『banana fish』/吉田秋生(完結済)
ニューヨークを舞台に、若きストリートギャングの奮闘を描くアクション漫画。
『海街diary』と同じ作者ですが、作品の幅に驚かされます。人の感情の揺れ動きを見せるのがうまいですね。
第3位『動物のお医者さん』/佐々木倫子(完結済)
札幌にある獣医学部を舞台に、獣医師を目指す学生たちの日常を描いたコメディ漫画。
一話完結型で読みやすく、テレビドラマ化もされた作品。
第4位『図書館戦争』/弓きいろ,有川浩(完結済)
作家有川浩の同名小説シリーズをコミカライズ。
メディアの自由を巡る人々の戦いを描きながら、女性隊員の成長や恋愛を描いた作品。漫画版の他にアニメ化や実写化もされた人気作品。
第5位『俺物語!!』/アルコ,河原和音(完結済)
少女漫画といえばイケメンと美少女によるピュアな恋愛を描いた漫画、という印象ですが、本作品は見た目も名前もジャイアンみたいなブ男が主人公の恋愛漫画です。
というわけで半ば強引にその他ジャンルにしました。主人公の中身はジャイアンとは正反対で、作品自体も笑いあり感動ありの恋愛漫画となっていますので、正統派の恋愛漫画に飽きた方におすすめです。
終わりに
男性にもおすすめできる少女漫画、いかがでしたでしょうか。
メディア化されていない作品はやはり認知度が低いように思いますので、この中から新たな発見が一つでもあったなら幸いです。
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