2023.3.27(月)、マンガ大賞2023が発表されました!
この記事では、2008年から始まったマンガ大賞にフォーカスを当て、おすすめ作品を紹介しています。
大賞受賞作品は数々のメディアで注目されることで有名ですが、ノミネート作品からもアニメ化や書店で特集を組まれたりと大ヒットとなる作品が多数存在します。
今回は過去の大賞受賞作品一覧の紹介だけでなく、大賞とノミネート作品からそれぞれ個人的におすすめする漫画をピックアップして紹介します。
それぞれの作品に関連した記事へのリンクも貼っておりますので、合わせて参考にしてみてください。
そもそもマンガ大賞とは
マンガ大賞(まんがたいしょう、英題:Cartoon grand prize)は、マンガ大賞実行委員会によって主催される漫画賞である。友達に勧めたくなる漫画を選ぶことをコンセプトにしている。発起人はニッポン放送アナウンサーの吉田尚記。2008年3月末に第1回マンガ大賞が発表された。
そもそもマンガ大賞とは、2008年にできた有志によるマンガ賞です。ニッポン放送アナウンサーの吉田尚記氏を中心とした運営組織マンガ大賞実行委員会が、書店員等を含む一般人に声をかけ選考委員を選出。彼らが面白い、人に勧めたいと思うマンガを選ぶという特徴があります。
マンガ大賞の選考対象は、「前年の1月1日から12月31日に出版された単行本の内、最大巻数が8巻までの作品」という制限があります。なお2018年より選考対象には電子書籍(最大巻数が8巻相当までの作品)も含まれます。
詳細はマンガ大賞HPもご覧ください。
過去のマンガ大賞受賞作品まとめ
2008年から始まったマンガ大賞、これまでに13作品が大賞を受賞しています。以下は大賞受賞作品一覧です。
2008年『岳』(石塚真一)
2009年『ちはやふる』(末次由紀)
2010年『テルマエ・ロマエ』(ヤマザキマリ)
2011年『3月のライオン』(羽海野チカ)
2012年『銀の匙 Silver Spoon』(荒川弘)
2013年『海街diary』(吉田秋生)
2014年『乙嫁語り』(森薫)
2015年『かくかくしかじか』(東村アキコ)
2016年『ゴールデンカムイ』(野田サトル)
2017年『響~小説家になる方法~』(柳本光晴)
2018年『BEASTARS』(板垣巴留)
2019年『彼方のアストラ』(篠原健太)
2020年『ブルーピリオド』(山口つばさ)
2021年『葬送のフリーレン』(山田鐘人,アベツカサ)
2022年『ダーウィン事変』(うめざわしゅん)
2022年『これ描いて死ね』(とよ田みのる)←new!!
マンガ大賞受賞作品からおすすめ5作品を勝手に選んでみた
マンガ大賞を受賞する作品はどれも素晴らしいものばかりですが、ここではその中でも特に面白い!と思える作品をランキング形式で紹介します。あくまで独断と偏見で選んだランキングとなっておりますことをご了承ください。
1.『3月のライオン』(羽海野チカ)
その少年は、幼い頃すべてを失った。夢も家族も居場所も──。この物語は、そんな少年がすべてを取り戻すストーリー。その少年の職業は──やさしさ溢れるラブストーリー。
中学生で将棋のプロ棋士になった少年と、ご近所に住む三姉妹を中心にした心温まる物語。
孤独な少年が支えとなる人たちと出会い、建設的な人付き合いを通して成長していく。
将棋が題材にはなっているが、メインは棋士たちが勝負の世界で戦う心理描写や、周辺人物との交流といった部分なので、将棋を知らなくても問題なし。
とは言いつつ巻末にある将棋コラムや、作中でもタイトル戦など迫力ある対局シーンが随所にあり、もちろん将棋ファンにも楽しめる作品となっている。
2.『ゴールデンカムイ』(野田サトル)
明治時代末期、日露戦争終結直後の北海道周辺を舞台とした、莫大な埋蔵金をめぐる生存競争サバイバル。
明治時代の北海道を舞台に、日露戦争の生き残りである元軍人が、隠された金塊を求めて旅をする物語。
金塊を探すサバイバル漫画かと思いきや、当時の時代背景やアイヌの風習・食文化が要素として散りばめられた、歴史漫画やグルメ漫画と行った側面も併せ持つ。
主人公を含めて登場人物のサイコっぷりにも注目で、戦闘シーンやシリアスシーンの合間に挟まる狂人的な発言や、白石いじりなどのコミカルな部分まで中身が濃く、完成度の高い作品。
3.『ブルーピリオド』(山口つばさ)
成績優秀かつスクールカースト上位の充実した毎日を送りつつ、どこか空虚な焦燥感を感じて生きる高校生・矢口八虎(やぐち やとら)は、ある日、一枚の絵に心奪われる。その衝撃は八虎を駆り立て、美しくも厳しい美術の世界へ身を投じていく。美術のノウハウうんちく満載、美大を目指して青春を燃やすスポ根受験物語、八虎と仲間たちは「好きなこと」を支えに未来を目指す!
漫画大賞2020を受賞し、数々のメディアで取り上げられるなど、乗りに乗っている作品。
高校生たちの芸大受験というマイナーなテーマを扱っているが、内容は受験生の努力や友情、成長が描かれていて実に王道要素満載。
また実在の画家によって描かれた絵が作中に使われており、その作品を生かす迫力ある構成やコマ割りも魅力。
4.『ちはやふる』(末次由紀)
まだ“情熱”って言葉さえ知らない、小学校6年生の千早。そんな彼女が出会ったのは、福井からやってきた転校生・新。大人しくて無口な新だったが、彼には意外な特技があった。それは、小倉百人一首競技かるた。千早は、誰よりも速く誰よりも夢中に札を払う新の姿に衝撃を受ける。しかし、そんな新を釘付けにしたのは千早のずば抜けた「才能」だった……。まぶしいほどに一途な思いが交差する青春ストーリー、いよいよ開幕!!
かるたにはまった女子高生がかるた部の仲間たちと織りなす青春物語。かるたを題材にした少女漫画だが、頭脳だけでなく体力も必要とされるスポーツ競技であり、少年スポーツ漫画と思って読んだ方が良い。
主人公以外のキャラも個性豊かで、才能の有無に関わらずかるたに向き合う個々の気持ちにしっかりスポットを当てているところに好感が持てる。太一や肉まんくんといったサブキャラにもドラマがある。
5.『かくかくしかじか』(東村アキコ)
自分は絵がうまい。本気でうぬぼれていた林明子(高3)は竹刀を持った絵画教師・日高先生に罵られ…!? 少女まんが家を夢みたあの頃を描くドラマチック・メモリーズ!
絵がうまいと自惚れていた女子高生が、絵画教室に通い美大を目指す、著者の自伝的漫画。
著者が漫画家になるまでを赤裸々に描きつつ、人との出会いの大切さを解く笑いあり涙ありの作品。
この作者は本当に自分を”魅せる”のがうまい。あと恩師である日高先生が本当に良いキャラをしている。
マンガ大賞ノミネート作品からおすすめ10作品を勝手に選んでみた
1.『波よ聞いてくれ』(沙村広明)
舞台は北海道サッポロ。主人公の鼓田ミナレは酒場で知り合ったラジオ局員にグチまじりに失恋トークを披露する。すると翌日、録音されていたトークがラジオの生放送で流されてしまった。激高したミナレはラジオ局に突撃するも、ディレクターの口車に乗せられアドリブで自身の恋愛観を叫ぶハメに。この縁でラジオ業界から勧誘されるミナレを中心に、個性あふれる面々の人生が激しく動き出す。まさに、波よ聞いてくれ、なのだ!
●2016年:6位
●2017年:5位
●2020年:4位
『無限の住人』で有名な沙村広明による、ラジオ業界を題材にした作品。
繰り広げる会話のテンポや台詞回しはとてもスピーディーで、随所に散りばめられたギャグも非常にセンスフル。主人公のミナレを筆頭に皆キャラもトガりまくり。文字数は多いけどそれがこの漫画の良さであり、気にせず読み続けられること間違いなし。
ただいかんせん尖り過ぎているので確実に好き嫌いは別れると思う、ラジオリスナーにはたまらない作品。
コメント