面白いが止まらない!SF漫画のおすすめ30作品を厳選紹介する!

この記事では、SF(サイエンス・フィクション)のジャンルに分類される漫画を紹介していきます。

SFの定義はとても難しく、作品によってはこれがSFなのか?逆にこれはSFじゃないのか?ということが多かったり、近年ではSF(サイエンス・ファンタジー)というジャンルがあったりと、判断に迷うことが多々あります。

定義に縛られすぎず、こんなSF作品あるんだ!と新たな発見の場になれば幸いです。

なお、当ブログではジャンルごとに様々な漫画を紹介しています。詳細は以下のまとめ記事をご覧ください。

 

おすすめSF漫画30作品を厳選紹介

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1.『イムリ』(完結:26巻)

文化庁メディア芸術祭 マンガ部門優秀賞受賞! ダ・ヴィンチ「絶対はずさない!プラチナ本」選出! 「謎が謎を呼ぶ構成と緊迫感に満ちた展開」(朝日新聞) 「期待は高まるばかり」(読売新聞)など、各メディアで絶賛の嵐を呼ぶ、現代漫画の最高峰! 『ぶっせん』『ペット』など、圧倒的個性で漫画ファンの熱い注目を浴び続ける鬼才・三宅乱丈が、その才能のすべてを解放して挑む、壮大で精緻なSFファンタジー・ロマン!

2つの惑星を舞台に、超能力を用いる異なる種族の争いを描いた作品。序盤の専門用語の多さには閉口してしまうかもしれないけれど、とにかくストーリーが緻密に練られており、用語たちの意味が分かってくる頃には虜になること間違いなし。
近年では珍しい、本格派とでもいうべきSF大作なので、絵が合わない/用語が難しいといった理由で読むのを辞めるのはあまりにもったいない。とりあえず3巻まで読んでみよう。


 

2.『プラネテス』(完結:4巻)

2070年代、人間は地球圏を月面にまでようやく押し広げていた。夢とエゴに満ちた航宙士志望の青年・星野八郎太(通称ハチマキ)の成長を軸に描く、「惑う人々(プラネテス)」たちの物語。「SF」を一段階進めた大傑作。

宇宙開発が進んだ近未来を舞台に、宇宙空間に浮かんだゴミ(デブリ)拾いを職業とする主人公の夢や苦悩を描いた作品。
宇宙をテーマとして扱ってはいるけれど、人間の感情模様を描いたドラマとも言える(この作者は登場人物の感情を表情に載せるのがすごく上手いと思う)。
作中では宮沢賢治の詩が時々引用されたりと、どこか哲学的な仕立てにもなっていて、とても4巻とは思えない濃さを感じる作品。


 

3.『ファイブスター物語』(連載中)

4つの恒星で構成された「ジョーカー太陽星団」を舞台に、数千年にも及ぶ戦いの物語。
とにかく設定が壮大過ぎてついていけない人が大多数では無いか。1回や2回読んだだけでは理解出来ない部分も多い。更に著者自身が謳っている通りなんでもありの世界観なので(?)途中大幅な設定変更がり、脱落者も多いのではと思われる。
幾多の苦難を乗り越えれば他作品では味わえない充足感が待っているが、M気質でないと完走は難しい気がする。


 

4.『彼方のアストラ』(完結:5巻)

宇宙への往来が当たり前になった近未来。高校生のカナタ、アリエスら9名は“惑星キャンプ”に旅立つ。未体験の宇宙旅行に胸を躍らせながら惑星に降り立った彼らを待ち受ける、予想外の事態とは!? 近未来SFサバイバルストーリー、始動!!

惑星間で遭難した高校生が、事故の現状を突き止めつつ生還を試みるSFサバイバル。作者自身が言及している通り15少年漂流記をはじめ影響を受けた様々な作品のオマージュが随所に見られる。
またSF×サバイバル以外にもミステリー要素が含まれ、かつ合間にはギャグも散りばめられている非常に密度の濃い作品。
その高密度の伏線や謎を5巻で畳み切るストーリー構成は見事で、2019マンガ大賞受賞作品も納得のクオリティ。


 

5.『サマータイムレンダ』(連載中)

幼馴染の潮が死んだ──。その報せを聞き、故郷の和歌山市・日都ヶ島に帰ってきた慎平。家族との再会。滞りなく行われる葬儀。だが島にはある異変が…? ひと夏の離島サスペンス!!

ジャンプ+で連載中の、とある離島を舞台に繰り広げられるSFサスペンス。SFやサスペンスはストーリーがメインで画力が置き去りにされるパターンが多いが、この作者は画力もトップクラス。女の子もすごく可愛く描けている。
タイムリープを扱った作品という意味ではよくある、けれど縛りを効かせたり+αの要素を付け加えたりと、非常に良く練られているためだらけることがない。SF漫画として非常に完成度の高い作品。


 

6.『ヒナまつり』(連載中)

ヤクザ×サイキック少女のアーバンライフ・コメディー!芦川組の若手ホープ・新田の部屋に落ちてきた奇妙な楕円形の物体。それが全ての始まりだった!物体のなかに居たのは、無表情な少女・ヒナ。強力な念動力で新田を脅し、ヒナは新田家に住みつくことに。かくしてヤクザとサイキック少女の危険な共同生活が始まった!

本記事で紹介する中で唯一ギャグマンガに分類される作品。ヤクザ×超能力少女という非日常感満載のトンデモ設定のはずなのになぜか身近に感じられるし、ギャグも一つ一つが高クオリティで毎話しっかり笑わせられる。
内容からしてアニメ向きの本作品だが、実際にアニメ化されており、これがまたとても良い出来なので、原作/アニメとどちらも見てみるのが良いと思う。


 

7.『攻殻機動隊』(完結)

西暦2029年。通信ネットワークに覆われ、膨大な情報が世界を駆け巡っている超高度情報化社会。しかし国家や民族、そして犯罪は依然として存在していた。より複雑化していく犯罪に対抗すべく結成された特殊部隊……公安9課に所属するその組織の名は、攻殻機動隊と呼ばれた。

アニメに映画に、メディアミックス化され知らないものはいないほど有名な作品だが、原作の漫画を読んだことがない人は意外にも多い。
今更内容を語る必要は無いと思うけど、スピンオフ等も含めると順番が多少厄介。最低限上記の「GHOST IN THE SHELL」と「STAND ALONE COMPLEX」、「ARISE」を読んでおくべき。


 

8.『新世紀エヴァンゲリオン』(完結:14巻)

西暦2000年、南極に隕石が落下。かくして有史以来の大カタストロフィー「セカンド・インパクト」が起こった。それから15年、新たな危機が人類を襲う。「使徒」襲来である。使徒に対抗すべく、人類は汎用人型決戦兵器「エヴァンゲリオン」を開発。そして、パイロットに選ばれた「3人の少年少女」たちの戦いが、今、始まる――。

こちらも説明不要のレジェンド作品だが、本作品はアニメの原案や脚本を元にしたコミカライズ作品であり、アニメ放送に先行して連載が始まったもののアニメとは異なる設定や解釈がなされている部分がいくつかある。
具体的には登場する使徒の数がアニメよりも少なかったり、渚カヲルの登場時期や性格が違っていたりといった具合。もちろんどちらも面白いのでアニメ→漫画、漫画→アニメとどちらからでも楽しめるはず。


 

9.『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』(連載中)

ご存じファーストガンダムの安彦版コミックがついに登場。アムロがガンダムを起動させ、シャアとの壮絶な闘いを繰り広げる様を綿密に描く。ファン必見必携の1冊。

こちらも大人気アニメ『機動戦士ガンダム』のコミカライズ作品。テレビアニメ版を原作としつつも劇場版でカットされたシーンを追加したり、アニメの設定を多少見直したりといった変更点を加えており、よりガンダムを良いものにしようという制作意図が伝わってくる作品。
そのためオールドファンからも受けが良く、ガンダムを語る上では是非とも読んでおきたい作品である。


 

10.『AKIRA』(完結:6巻)

第3次世界大戦から38年、世界は新たな繁栄をむかえつつあった――。ネオ東京を舞台に繰り広げられる本格SFアクションコミックの金字塔!

第三次世界大戦後の架空の日本(東京)を舞台に、超能力に目覚める少年たちを描いたSF作品。巨匠大友克洋の代表作の一つで、何十年経とうと設定、キャラデザイン、背景を含めた作画、全てがハイレベルで古臭さなど感じられない。バイクなんて今見てもかっこいいと思える。
一巻ごとに軸となる登場人物が入れ替わりながらも、それぞれの関連性はしっかり説明がされているし、また巻ごとに起承転結も存在するため不自然な部分が無い。何度でも読み返せる作品。


 

11.『刻刻』(完結:8巻)

佑河樹里は失業中の28歳。家では父・貴文と兄・翼、じいさん三代のダメ男がヒマを持て余している。ある日、甥・真が翼とともに誘拐される。身の代金を渡す期限に間に合わなくなった時、じいさんは佑河家に代々伝わるという「止界術」を使い、世界を“止めた”。 だがあり得ないことに、救出に向かった先で樹里たちは自分たちの以外の“動く”人間に襲撃される。そしてパニックの中、異形の存在「管理人」が現れ、襲撃者の一人の頭を捻り潰した。

時を操る能力を持つ一家と、それを奪おうとする人間たちの争いを描いた作品。現在連載中の『ゴールデンゴールド』もそうだが、なんとも言えない不気味さを表現するのがとてもうまく、題材にあった画風と言える。
全8巻と短めだが謎が謎を呼ぶ展開で、尻すぼみにならずどんどん面白くなっていくのが素晴らしい。


 

12.『寄生獣』(完結:10巻)

シンイチ…『悪魔』というのを本で調べたが…いちばんそれに近い生物はやはり人間だと思うぞ…他の動物の頭に寄生して神経を支配する寄生生物。高校生・新一と、彼の右手に誤って寄生したミギーは互いの命を守るため、人間を食べる他の寄生生物との戦いを始めた。

人間の体に寄生する謎の生物に犯された人間たちの世界を描いたSF作品。
人の体に取り込み形を変える生物のため、グロテスクな描写はかなり多い。しかしそれが気にならないくらいストーリー展開が素晴らしく、サクサクと読み進めることができる。数十年前の作品とは思えない程とても完成度が高い作品。


 

13.『GANTZ』(完結:37巻)

地下鉄のホームで撥ねられ死んだはずの玄野、加藤は謎のマンションの一室に一瞬にして転送される。そこに置かれた得体の知れない黒い球の指令により、ねぎ星人の暗殺を命じられた玄野らは、状況を把握できないままねぎ星人の元へと転送される。マンションにいた仲間によってねぎ星人は殺されるが、新たなねぎ星人が現れ…。

死んだはずの人間たちがとある部屋に集められ、ガンツの指示のもと異星人と戦いを始める。GANTZという世界観、CGを駆使したキャラデザや戦闘シーン、謎が謎を呼ぶ展開と、素晴らしい作品。
確かに終盤はグダっとした展開のため評価は分かれますが、それこそ大阪編までなら歴代屈指のSF漫画と言えるはず。


 

14.『7seeds』(完結:35巻)

ごちそうを食べて自分の部屋で寝たはず…だが目覚めると、ナツは荒れ狂う海の上にいた。どうして自分がここにいるのかわからない。やがて流れ着いた無人島。生きるための過酷な冒険が始まった!!

人類滅亡を危惧した政府によって冷凍保存され、未来へ放出された若者たちの群像劇調のSF漫画。未来の日本という舞台設定において複数の主人公を見事に描き分ける状況描写と構成力は、本当に少女漫画かと思わせる名作。


 

15.『とある科学の超電磁砲』(連載中)

人口230万人、その約8割を学生が占める 「学園都市」。そこは他地域よりも科学技術が進み、「超能力開発」 がカリキュラムに組み込まれた特殊な地域。その学園都市の中でも7人しかいない 「超能力者(レベル5)」 の1人である御坂美琴。彼女はその能力と性格のため、学園都市で起こる数々の事件に巻き込まれていく――。

大人気ライトノベル「とある魔術の禁書目録」のスピンオフ作品。超能力者の女子学生たちが学園都市内で起こる事件に立ち向かう。
レールガンはもちろん皆可愛いし能力バトルは迫力もある。”禁書目録”との相関性も見えてくるのでとあるシリーズファンにはたまらない。
アニメも三期まで放送されていていずれもヒットしているのでおすすめ。


 

16.『サザンと彗星の少女』(完結:2巻)

300年後の世界。破滅を呼ぶ生命体。巨大船の謎。
他惑星へ出稼ぎに出ている地球の青年サザンは、ある夜、赤い髪の少女・ミーナと出会う。彼女は体内に強大な力を秘めており、そのエネルギーを狙って腕自慢の盗賊たちが次々と襲ってくるという。再会を約束した日、何も言わずに姿を消したミーナ。彼女を追う中で「破滅を呼ぶ生命体」の存在を知ったサザンは―

300年後の世界を舞台に、地球人サザンと彗星人の少女ミーナとの出会いを描いた、ボーイミーツガール×SF漫画。
全2巻ということもありスピーディーなストーリー展開で、さくっと読める分量でありながら読み応えは十分。
オールカラー&フルアナログの作画という触れ込み通り、どこか昭和を感じさせるような絵柄ではあるが、背景の書き込み量は半端ないしクオリティも圧倒的。
2019年マンガ大賞5位にノミネートされた作品。


 

17.『東京卍リベンジャーズ』(連載中)

ダメフリーター花垣武道は、ある日ニュースを見ていると、最凶最悪の悪党連合”東京卍會”に、中学時代に付き合っていた人生唯一の恋人が殺されたことを知る。壁の薄いボロアパートに住み、レンタルショップでバイトしながら6歳年下の店長にこき使われる日々。人生のピークは確実に彼女がいた中学時代だけだった……。そんなどん底人生まっただ中のある日、突如12年前へタイムリープ!!恋人を救うため、逃げ続けた自分を変えるため、人生のリベンジを開始する!!

元ヤンのフリーターが主人公のタイムリープモノ。設定にやや甘いところが見られる部分もあるが、タイムリープのきっかけとなる事件の謎をいかに解き明かすかというサスペンス要素と、東京卍會というヤンキー集団の中でのし上がっていくヤンキー要素の組み合わせが新しく、面白い漫画。


 

18.『果ての星通信』(完結:5巻)

大学を卒業し、恋人との世界旅行を計画していたロシア人青年マルコ。プレゼントを用意して弾む気持ちで旅の準備をしていると突如、彼の体に異変が起き見知らぬ土地に転移してしまう。その土地で10年もの間、ある重要な”任務”をこなすことになったマルコの異星人交流譚。

星を作る任務のため見知らぬ宇宙空間に連れてこられたロシア人男性が主人公のSF漫画。
突然与えられた10年間の任務。最初は現実を受け入れられず反発し、元いた地球へ帰ろうとするマルコが、やがて宇宙空間に順応していく。
様々な異世界文化が散りばめられた鮮やかで、かつ丁寧に作り込まれた世界観が素晴らしい。
果たしてマルコは愛する者の待つ地球へ還れるのか?全5巻と短いSF漫画でありながら、起承転結がしっかりししており読み応えは抜群。


 

19.『Dr.STONE』(連載中)

一瞬にして世界中すべての人間が石と化す、謎の現象に巻き込まれた高校生の大樹。数千年後──。目覚めた大樹とその友・千空はゼロから文明を作ることを決意する!! 空前絶後のSFサバイバル冒険譚、開幕!!

人類の石化により文明が無くなってしまった未来が舞台のSFサバイバル。科学の力で文明を創り上げていくSF要素はもちろん、友情やバトルといったジャンプ漫画にふさわしい要素も詰まった新感覚のSF漫画。
作品に登場する知識は小・中学生の科学知識が多く、お勉強漫画としても受けが良いかもしれない。


 

20.『銀河英雄伝説』(連載中)

遠く、遠く、遥かなる未来――“常勝の天才”と“不敗の魔術師”と称される二人の英雄、ラインハルト・フォン・ミューゼルとヤン・ウェンリーがこの世に生を受ける。時代の波濤に煌めく二つの灯火が銀河を翔け、人類の命運を動かす――。悠久の戦乱に終止符を打つべく現れた、二つの巨星の運命を描くSF英雄譚!!

かの有名な同名小説を「封神演義」の藤崎竜先生がリメイク。アニメや道原版コミックなど数々のリメイク作品があるが、キャラクターの解釈や設定を掘り下げていることでまた違った『銀英伝』を楽しむことができる。
もちろんストーリーは申し分ないので、違いを楽しむ意味で原作と漫画とどちらも読むことをお勧めする。


 

21.『レベルE』(完結:2巻)

『HUNTER×HUNTER』の冨樫義博が世に問う異色の連作集! 宇宙一の天才的な頭脳と美貌、そして最悪な性格の持ち主・ドグラ星第一王子…人呼んで「バカ王子」。その魔の手から地球を守るのは…熱血健康優良野球少年7番レフト・筒井雪隆。襲い来る魔物の群れに…不承不承立ち向かう悪ガキ5人組。その智略を尽くした剣・棒・術・策! 塾があるのに…。塾か? 世界平和か? そして…廊下は走るな!

連載時期としては『幽☆遊☆白書』と『HUNTER×HUNTER』の間にあたる本作品、大ヒット長編となった2作品と異なり描きたいことを自由にがベースとなっているようで、想像の遥か上をいく設定と展開。2冊で完結だが十分に冨樫ワールドを楽しむことができる。


 

22.『20世紀少年』(完結:22巻)

主人公が幼い頃描いた「よげんの書」が現実となり、日常に不可解な事件が頻発するようになった世界で、主人公の奮闘を描いた本格科学冒険漫画。
序盤〜中盤の謎が謎を呼ぶ展開、物語の鍵を握る”ともだち”をはじめ出てくるキャラの不気味さと不可思議さ、それを無理なくまとめ上げるキャラの描き分けと深堀。終盤の展開以外は文句の付けようがない出来。個々人の感想は完結編にあたる『21世紀少年』も合わせて読んでから。


 

23.『ARMS』(完結:22巻)

高槻涼は進級したばかりの高校二年生。始業式のその日に現れた転校生・新宮隼人は奇妙な左腕を振りかざし、突然涼に襲いかかった。さらに、対峙する二人の前に、謎の男・爪(クロウ)が現れる。爪が涼の幼なじみ・カツミを傷つけようとしたまさにその時、涼の右腕が…!?その腕が掴むものは…神の未来か、悪魔の過去か…!!

身体の一部に兵器を埋め込まれた少年少女たちが陰謀に巻き込まれていく物語。兵器の核はナノマシンの集合体であり、科学面で多少90年代と現代のギャップを感じるが、バトルシーンやストーリーは現代でも遜色ない面白さ。
また展開は少しスロースタートな印象は受けるが『ARMS』とは何か、秘密結社の目的は何か、謎が徐々に明らかになっていく中盤以降はページをめくる手が止まらなくなる。


 

24.『人形の国』(連載中)

遺跡層におおわれた巨大人工天体「アポシムズ」。危険な「自動機械」や「人形病」に侵された者たちが彷徨う極寒の地表で暮らすエオ、ビコ、エスロー達は行軍訓練のさなか、強大なリベドア帝国の兵士に追われる不思議な少女を助ける。少女から託された「コード」と「七つの弾丸」、それは世界の運命を大きく変えるものだった……!!

人間が機械の体になってしまう人形病が蔓延した世界で、故郷を滅ぼした帝国を倒す旅に出る、という物語。
他作品にも共通して言えるが、時代背景や設定に関する説明が少なく、セリフや描写から汲み取っていく過程が二瓶ワールドに没頭しているという感じがする。他方、キャラや背景はとても丁寧に描きこまれていてそれがまた素晴らしい。


 

25.『テラフォーマーズ』(連載中)

「全く見た事のないものと出会う時、人間は人間ではいられない。」 西暦2599年──。火星のテラフォーミングが進行し、その地表は一面の苔とある生物で覆われていた。そして、選ばれし15人の若者達は重要任務の遂行を期待され、有人宇宙船『バグズ2号』に搭乗し、火星へと向かう。かの地で彼らを待つ、想定外の進化を遂げた生物の正体とは…!?

火星移住計画の中で人型に進化したゴキブリと駆除する人間の戦いを描いた作品。王道から少し逸れたエログロ展開込みの、これぞヤングジャンプというべきバトル漫画。
序盤はただただゴキブリに絶望するしかないのだが、知能戦や人間同士のぶつかり合いなど次第に複雑に要素が絡み合い先が見えない展開となる。


 

26.『All You Need Is Kill』(完結:2巻)

人類は今、かつてない戦争をしている。敵は「ギタイ」と呼ばれる化物。ジャパンの南方、コトイウシ島で繰り返される戦闘。初年兵であるキリヤ・ケイジと戦場の牝犬と呼ばれるリタ・ヴラタスキは、まだ見ぬ明日を求める戦いに身を投じていく――。

異生物と人間の戦いを描いた物語で同名ライトノベルのコミカライズ作品。細かく練られた設定や小畑先生の画力の高さも素晴らしいが、それゆえに2巻という短さがとても惜しい。
とはいえこの長さや映画化にはちょうど良いのかもしれない。実際にトム・クルーズ主演の映画版も制作されており、こちらがまた素晴らしい出来栄えとなっている。


 

27.『宝石の国』(連載中)

今から遠い未来、宝石のカラダを持つ28人は、彼らを装飾品にしようと襲い掛かる月人に備えるべく、戦闘や医療などそれぞれの持ち場についていた。月人と戦うことを望みながら、何も役割を与えられていなかったフォスは、宝石たちを束ねる金剛先生から博物誌を編むように頼まれる。

宝石の身体を持つ人類と、それを奪おうとする月人との戦いを描いた作品。個性的な世界観に、独特ではあるが非常に煌びやかな絵柄。最初の取っ掛かりが掴めないと理解できずに読むのを断念してしまうかもしれない。
序盤の数巻を乗り切れば、宝石を宿したそれぞれのキャラも把握出来、作品の美しさを思う存分味わうことができるはず。


 

28.『最終兵器彼女』(完結:7巻)

シュウジとちせは北海道の田舎町に住む高校3年生。のろまで内気なちせは、前から憧れていた陸上部のシュウジにやっとの思いで告白。シュウジもそれをOKした。だが、ウブで純情な二人はどうやって付き合っていけばいいのかよくわからず、結局交換日記を書くという、かわいらしいことから始める。そんなある日、突然札幌が空爆された。そこで、シュウジは信じられないちせの姿を見る…

北海道の田舎町に住む高校生カップル、ある日彼女ちせが文字通り最終兵器となってしまうという荒唐無稽なSF漫画。
なんとも微笑ましいラブコメのような序盤からは想像も付かないほど、まさにとんでもない鬱展開が待ち受けている。
加えてなぜ最終兵器となってしまったのか、そもそも最終兵器とはなんなのか、大した説明もないまま物語は進んでいく。
それでもシュウジとちせ、2人の関係に焦点を当てながら、最終巻は泣ける展開に読者を引きずり込む、謎の引力を持った不思議な漫画である。


 

29.『蒼き鋼のアルペジオ』(連載中)

突然、世界各地に「霧の艦隊」と言われる謎の超兵器を搭載した戦艦群が出現。人類はその艦隊になす術無く敗戦し、海上に出る事が出来なくなった…。その海戦から17年後、何故か「霧」の潜水艦イ401に乗り込んだ千早群像とその仲間達は、イ401の人体化(メンタルモデル)のイオナと共に、霧の艦隊に戦いを挑む…。

突如発生した「霧の艦隊」と人類の戦いを描いた海洋SF漫画。設定にロマンがあり、船上のバトルシーンは迫力満点ながら緻密な戦略が練られており面白い。
細かい設定に違和感を覚えるところもあるが、謎が謎を呼ぶ展開は読んでいて飽きがこない。メンタルモデルの女の子たちも総じて可愛く、画力の高さもうかがえる。
2013年にはアニメ化もされており、原作は現在も人気である。


 

30.『世界で一番早い春』(完結:5巻)

晴田真帆は大ヒット作を完結させた26歳の漫画家。いよいよ新連載を始めるはずが、突然、担当編集の嵐に「何も描けない」と告白する手紙を送る。実は真帆が描いてきた漫画には秘密があり、彼女の心には「ある後悔」が残っていた…!!もしもあの時をやり直せるなら……。その想いが全てを変える、タイムスリップストーリー!

ザ・少女漫画な絵柄ながらタイムスリップを扱ったSF漫画。漫画家を取り上げつつも、少女漫画らしく恋愛も絡めている。
1回目のタイムスリップから仲間を増やし、タイムスリップの”鍵”となる要素を見つけ、謎を解いていく過程は多少御都合主義な展開もあれど良い意味で軽く、そしてスピード感もある。
全5巻と短いが、ラストは感動の展開。うまくまとまっている印象を受ける漫画。


 

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